休みは取った方が良いに決まってますが、祝日なんかもうこれ以上増やさないでくれと思うし、ゴールデンウィークとか関係なく「早く仕事をやってくれ」とせっつかれている私は、やっぱり仕事をしています。あと10年何とかなれば今回の人生は上手いこと逃げ切れる(次回があるのかどうかは知らんけど)とか、とても志の低い事を考えているので、「頑張れるときに頑張っておこうや」。まあそんな感じですかね。
先日、仮縫いをしたカーテンをサイズ合わせして、本日は本縫いしたカーテンを取り付けていきます。
フロントから合わせていきましょう。毎度の事ですが、カメラを忘れてしまいますので、仕方がないのでスマホのカメラで撮ります。
フロントはマグネットで止めていきます。船に詳しい方から、マグネットは計器が狂うので良くないのではないか?とアドバイスをいただきまして、私も心配だったのでマリーナのメカニックさんに聞いてみましたところ、ジャイロとかついていても使わないから気にしなくて良し、と言われました。このあたりのレジャーボートの運転はGPSオンリーのようです。
問題はサイドのカーテンで、この曲がりに沿ってカーテンレールを取り付けろという指示なのです。大体カーテンレールというものを初めて触る私が、いきなり難易度の高そうな「レール曲げ」ということをやるのはちょっと無理があるような気がしますが、世の中にはZ方向に曲げが出来る便利なカーテンレールというものが存在しております。ぶっつけ本番でやって、しかも手曲げでそれなりに綺麗に曲がる実に素晴らしい製品です。意地の悪い性格なので、毎度のごとくですが品名は教えないから、欲しい人は各自探すとよろしアルネ!私が探してすぐに探せるのですから、その気でググればすぐに出てきます。
「こんな感じでよろしいでしょうか?」といちいちマリーナの所長さんを呼んで確認を取ります。「任せているのだから好きにやれば宜しい」ぐらいのことを言われますけど、何と言っても初めてやることですし、船のボディに穴を開けてしまったら後戻りは出来ないので、ネジを打つ前にしつこく確認を取ります。大体俺の船でも何でもない、お客様の船なんですから。
しかもだよ、天井にたくさんビスが打ってあるのだけど妙に長いのです。純正のオプションを取り付けるときに使うためのネジだというのだけど、この長さを考えるとフライングブリッジに繋がっていて、これってもしかして強度を出すために打ってあるネジじゃねえ?確証はないけど、その可能性は多少ありそうだってのを外して、カーテンレールのブラケットを取り付けます。でもネジの頭形状がかっこ悪いから変えてやれって、ナベネジ持ってくるんだけど、同じサイズがないからちょっと短いんだよ。これでいいや、って言うんだけどさ、本当にそれで良いのかよ?走っているうちにフライングブリッジが外れて海に落ちたとかなっても、色々な意味でというか現実的に俺は責任を取りきれんよ?心配だから、後で同じ長さのビスに取り替えておきます。
カーテンを取り付けてみました。
こんな形状のところにカーテンを取り付けるのですから、そもそもかなり無理がある気がしますが、やれと言われれば何とかそれなりの格好はつける。お金をいただくというのはそういうものです。
初めてやる仕事の割には、結構良いんじゃないでしょうか?
なかなか格好いいと思います。
後ろのカーテンは普通の形状ですので苦労はしません。
慣れれば半日仕事なのでしょうけど、いちいち考えながら、恐る恐るやっているので一日では終わりませんでした。木曜日にもう一回取り付けに行ってやっと終わる予定です。
そして次の日曜日は、違うマリーナにあるもう一台の取り付けをやる予定です。
今日は風の強い日でした。所長さんと話していたら「今日は2艇ほど島に行ったボートが強風のため帰ってこれなさそうだ」と言ってました。恐らく篠島か日間賀島でしょう。三重県の神島まで行っていたら大変そうです。
「そういうときはどうするのですか?」と聞いたら、船を島に置いて、定期船が走っているのでそれに乗って帰ってくれば良いから大丈夫だそうです。そしてまた後日取りに行くらしいです。
「こういう日は、岩にぶつけたりする船が出たりする」とも仰ってました。車のようにJAF呼べば何とかなるのとは違い、面倒そうな話だなぁ。
修理代は高そうですね?と聞いたら、「車の新車一台買えてしまうぐらいの修理費がかかるからなぁ」だってさ!、、、絶句。海の男は何はともあれ、先立つものが一番重要ということを理解しました。
私も長年小さな商売をやってきて思うのですが、お金持ちというのは実に立派だと思います。大概は借り入れをして、何人も何十人ももしくはそれ以上の人を雇って事業をしているものです。他人の人生まで抱えるという大変なリスクを背負ってお金を稼いでいるわけで、並大抵の器量では出来るものではないです。私なんか商売をしているとは言っても、リスクを背負ってまで金を稼ぎたいとかこれっぽっちも思ってないというね、もうこれはほとんど事業とは言えんね。短く言うと器量の問題だ。大きな事業は器量の大きな人がやれば良い、私のように特に器量がない人間は、勘違いして不相応な事をしない方が結果的に幸せだという、達観の域に到達してしまっているわけです。
私には一生縁がないだろうというレジャーボートの世界です。