2015年12月2日水曜日

道具は良いなあ

先日Wahlスーパーテイパーという電動バリカンを買ったというネタを書きましたが(リンク)、今度は手動のバリカンを買ってみました。


私は日本の床屋でこういうものを見たという記憶はないのですが、1996年当時北京にいたとき、青空床屋街とでも言うのでしょうか、とある街角にズラッと理髪師が並んでいて、そこの理髪師達はこの手動バリカンとハサミ2本ぐらい、そしてシンプルな櫛だけで、器用に綺麗な刈り上げをしてくれたのでした。


当時、そこの理髪料は日本円で30円ぐらいで、週に2度理髪に行っていた記憶があります。
週に2度ですから、いつも刈り上げが綺麗な状態で、随分と気分が良かったです。
何と言っても、だらしなく伸びた刈り上げほど気分が悪いものはありません。


その手動バリカンは一体いくらぐらいの値段がするのだろうかと思っていましたが、別に必要もないから入手することもなく20年経ってしまったのですが、最近見つけました。
中国製で、1000円もしなかったです。きちんと手入れされたものがどれぐらいよく切れるのか、私のような素人にはわかりませんが、このバリカンでも髪を引っ張ったりせずシャキッと切れます。


よくできた道具というのは、何と美しいのだろう。自分で髪を切るわけでもないのに、刃の動きをじーっと見つめて、しばし無我の境地に入っていまいます。
電源だの、充電だの面倒な事は必要なく、これだけで完結している。実に良いですね。握力が動力ですから疲れるけど。

そのうち誰かの髪を切ってやりたくなります。髪をボサボサしたホームレスにお願いして練習台になってもらおうかと、本気で考え始めたりします。おそらく100人も並べて練習したら結構上手になるような気がしますよ。


仕方がないから、配偶者にあれこれ指示しながらカットしてもらいます。手動バリカンは仕上げに使ってもらいました。実に満足。