2015年12月17日木曜日

MAIIIハンドクリッカープレス バックオーダー40台

もう私もあまりハッキリ覚えてないのですが、6年ぐらい前からだと思いますが、当店はMAIIIハンドクリッカープレスというものの輸入代理をやっております。当店というか弊社が日本(だけではなくアジア地区)での輸入総代理をやっております。輸入総代理というのはいわゆる独占契約で、私というか合同会社アンカーしか製造元と直取引ができないというものです。もちろんタダでそういう契約を取らせてくれるほど社会は甘いわけではなく、総代理を続けたければ毎年決まった数量の輸入をするという契約になります。


当然私一人では、契約数量を販売しきることなどとてもできないので、それを販売力のある代理店さんに売っていただくという形で流通経路というか、輸入販売のビジネスモデルが出来上がるわけです。

革業界という狭い世界で使う機械でそれなりに値段が張るものなので、毎年何千台売れたりすることとかは絶対にありません。というか製造元も私と似たような規模でやっているので、そんなに売れたところで作りきらないですし、そうなると輸入する私の方も資金繰りが億単位になってしまうので、とてもやりきらないということになるでしょう。現状、作る方も輸入する方も企業規模に合った、いわゆる分相応のビジネスが確立されてバランスが取れている、そういう感じです。


これがやたら売れたりすると、賭け金が上がり、テンションが一気に上がって、それはまさに鉄火場というもので、現状誰もそんなことを望んでいないのです。たとえて言うなら、ぬるま湯に浸かったようなノンビリしたビジネスであると言えるかもしれませんが、商売というのはとにかく売れれば良いというわけではなく、身の丈に合ったバランスが取れたものが理想的だ、ということを私も小さな商売を長年続けるうちに経験則として理解できてきたのです。

一体誰が資金繰りなどという人生において余計なことに頭を悩ませたいのだろう?今でも充分食えているのだから、これ以上何を欲張ることがあるのだろう?という志の高くない私のような商売人は、いつまで経っても事業が大きくなったりすることはありません。そもそも事業を大きくして何か良いことがあるのか、とかそういうレベルですから、根本的な部分から話は前には進みません。毎日ご飯が食べられれば、それで充分幸せじゃねえかよなぁ、みんなそう思わないか?


まあそんな話じゃない。毎年売れる量が決まっている割には、たまにこれが妙に売れたりするんです。製造元も私も気を抜いているからいきなり対応しようとしても、なかなか難しいです。というかこの時期、クリスマスシーズンで、製造する方が休みを1ヶ月も取るんだよ。帰ってくるのが1月20日って言うんだから困ったもんです。そこから作って船に積むのに1ヶ月、そこからシンガポールで積み替えて日本にはるばるやってくるのに1ヶ月。通関してお届けできるのは4月。45台予約してあるけど、現状バックオーダー40台ですから、もうやばい。更に15台おかわりプリーズ!と言っても、そんなの45台を先に作ってからの話だと怒られてしまうわけで、なかなか難しいのです。